アクション監督の谷垣健治氏がツイッターで
「るろ剣アクション深イイ話」を書かれるとのこと(8月25日まで限定)
谷垣健治
@KenjiTanigaki

読み返したい部分だけ抜粋

---2012年9月12日---
観柳邸の庭で剣心が斜めにギュイーン!と地を這うアクションあったでしょ?あれは元々、「カリオストロの城」のカーチェイスから発想して、「カムイ外伝」で試してみて、でも使う機会がなくて、ドニー•イェンの「精武風雲」でちょっとやってみたら、まあまあうまくいって、本作で完成した感じ。ふう。

リハーサルで体育館でやってみたら、足下が滑るということなので、地元鳥取の日曜大工店まで「スパイク足袋」というのを買いに行った。足袋の裏がスパイク状になっていて4,000円ぐらい。それで撮影自体は朝4時(!)ぐらいにやっとそのカットになって、1カット目ですでに最高!の走り。つづく!

2カット目は体が少し起きてしまったものの、3テイク目もスゴくいいのが出来て、オッケー!10テイクぐらいかかると思ってたから、大成功!今使ってるのは斬りぬけてる感じが一番強い1テイク目っす。

---2012年8月28日---
「るろ剣」大ヒットあざーす!!インする直前にいろいろ問題が起こり、大友監督と「ジョーズ」を引き合いに出し(機械仕掛けのサメが動かなくなり、スピルバーグはヤケクソでサメの主観映像を撮りまくり、それが逆に迫力あるとウケたこと)、まあこの状況を逆手に取って楽しもう!と言ってたっけな。

それが1年ちょっと後には、こうやって多くの人に受け入れられるとは感激っす。どんな逆境もそれをチャンスと思ってあきらめない。終わりよければすべてよし。ってか、ここからが始まりでござる!

佐藤健は立ち回りを練習するときには剣心としてのアプローチで臨むのだが、壁走りとか宙返りとかを練習するときは個人的な興味というか、明らかに別腹(笑)。男の子だね〜。

オープニングのアクションで山の斜面を走り抜けるときも、それだけで明らかにスゴいのに、「•••壁じゃない」と残念そうだったw

---2012年8月24日---
1年前試行錯誤悪戦苦闘してたことが、ちゃんと形になって今日からお客さんに届けられるということは、それだけですごいこと。楽しんでもらえたら言うことなしっす! (写真は左からカメラマン石坂さん、大友監督、プロデューサー久保田さん、谷垣)

---2012年8月21日---
え~、今日から「るろうに剣心」、先行上映始まりまーす!!昨年の京都で、その場にいた全ての人間の「本気」が焼きつけられてるはずなので、まずは見てくれって感じです。ある意味、記録映画ですから(笑)。よろしう!

---2012年8月13日---

撮影中は「モノを作る頭」と「最初のお客さん気分で楽しむ頭」をキープしようと心がけたが、佐藤健心と綾野外印が動き出した時は、
監督と一緒に「すげーっ!!これスゲーッ!!」って叫んじゃったw 本当の殺し合いを目撃してしまった通行人気分ですわ。役者ってすげえな、って興奮して寝れんかった

---2012年8月3日---

佐藤健は「水のような男」。水はカップに注いだらカップになるし、ボトルに注いだらボトルという形に変化する。
さらさら流れることもあれば、岩を砕くほどの堅さにもなれる。現場で垣間みた彼の強さ、優しさ、厳しさ、鋭さ。
「水」のような彼の柔軟さが作り物じゃない真実を紡ぎ出す。なーんてね!

---2012年7月23日---

佐藤健心はね、本編でもよーく見てもらうとわかるんだけど、彼は集中すると左手の人差し指が立つの。
こういう特徴は大事ですよね。何かヘンで、でも印象的で、マネしたくなるよね。

---2012年7月11日---
神谷道場撮影前日の練習で足の小指をケガしてしまった佐藤剣心。
それでもって翌日の撮影は深夜に及び、最後のショットは予告編にも使われてる壁宙返り。
「3時になったら強制終了」という状況の中、時計を見たら2時45分!!ヤバす!! つづく。

難しい動きだから、少なくとも4、5テイクぐらいはやらないとオーケーにならんだろうと経験的には予想。
でも、そんなことしてたら撮りきれないよ!!・・・という中、本番。
何と!佐藤健心、一発で決めてきた!!もうこれでオッケーでもいいけど、まだイケると思ったので修正点だけ伝えてもう1回!!

そしたら、更にいいのが出来た!!すげー!!
これは間違いなく「マネーショット(即予告編で使われそうな価値のあるショット、値千金のショット)」だわ。
・・・まあ、これで思ったのは経験則なんてリミッターはホントにくだらねえな、という自戒とミラクルを起こした彼はすげえなって事だな、うん。

あれ?今見たら「小指」って書いてる。正確には「親指」でした、ってどっちでもいい?

---2012年7月6日---
「るろうに剣心」の見どころの一つは、いわゆるアクション俳優とは違う俳優さんたちが「フツーに」アクションをするという点ではないかと。
この「フツーに」っていうのがけっこう大事だと思っていて、だってホントに剣心だったら人を斬るときに「頑張ってやってます!」って雰囲気出さないもん。

日本映画って「がんばったで賞」が多いでしょ?
「邦画にしてはよくできてる」とか「アクション初挑戦のわりによくがんばった」とか。
お客はその人がアクション初挑戦かどうかなんて知ったこっちゃねーよ!!

だから重要だったのは「剣心」のレベルを佐藤健くんの出来ることに合わせるんじゃなく、「彼が剣心のレベルになる」ということ。
で、彼はそのことに全く疑問をもたずに取り組んで、地道な一歩を積みかさねて、見事に「剣神」もとい「剣心」になったんだよな~。

---2012年7月2日---

佐藤「剣心」健は本当にプロフェッショナルな俳優だと思う。が、そんな彼も仁風閣で毛虫を見たときはあり得ないぐらい動揺してたw
「おろーーーーー!!毛虫、毛虫でござる!」みたいなw

---2012年7月1日---
自分てどうしても、「ああ、あの香港のワイヤーとか得意な人でしょ?」みたいなイメージだと思う。
でも、自分の中ではずっと「日本のアクション」を追求したいと思ってた。

日本人がカンフーをやったって滑稽なだけだし、同じくアメリカ人が日本刀を持ってもマヌケだ。
どこかの誰かのマネをするのではなく、自分の中のDNAにあるドメスティックなものを追求することが逆に世界を切り開くと思うから。

「るろうに剣心」は「日本のアクションなめんじゃねーよ、このヤロー!(誰に向けてかは知らんが)」という気持ちで作りました、ええ。

---2012年6月25日---
観柳邸大決戦の舞台となった鳥取仁風閣。エキストラの方々に加え東京から30人(!)のスタントマンが参加、佐藤健はほれぼれするようなアクションを見せ、青木崇高は「気持ちいい!楽しい!」と絶叫してた。

アクション練習で一番意識してやってもらったのは「斬りにいく意識」かな〜?
ほら、よくあるでしょ。どこ斬りに行ってんだかわかんない軌道とか「受けてくださーい」と言わんばかりの攻撃。
だから「これ避けなきゃ死ぬっしょ!」という斬りを目指した。

吉川晃司さんの相手なんかした日にゃ、もう避けるので必死ですよ、そりゃ(笑)。

あともうひとつは「殺陣に見えない殺陣」。つまり、「この人たちうまいなあ!」という方向ではなく、
「何この人たち!!もしかして全部アドリブでガチでやってる??ホントに斬り合ってる!?」と思わせたかったんですハイ。

でもホントにアドリブでやると、ただの泥臭い殺陣にしかならないんで。
そこはいちど覚えた殺陣を役者さんが咀嚼して自分の中にしみ込ませて「無意識のレベルで」再現できるレベルじゃないと出来ないこと。
難しいけど、でもそれってセリフを「役柄として発する」ことと同じ作業ですよね!

---2012年6月23日---
「るろ剣」の話をいただいて、大友監督に会ったのが昨年の3月。
初対面だから、それなりに理論武装して臨んだこちらに対して、「ごく自然に」スーッと近距離に入ってこられた感じ。
心の壁が無い感じと言うのかなあ。

それで「すごいアクションやりたい!」「日本のワンチャイ作ろうよ」って。
社会派の監督だと思ってたから(笑)、ちょっとビックリしたけど、でも「これは本気でがんばんなきゃ」って思った。

あの、「本気出さなきゃ」って書くと「じゃあ普段はテキトーかよ!」って話になるんだけど、そういうことじゃなくて普段は本気出したら止められるの。
日本は優秀で誠意のあるスタッフがいっぱいいるのに、その人たちが自分たちのポテンシャルを生かせるだけの現場が絶滅しかけなんですハイ。

---2012年6月22日---

映画の中での「良いアクション」て、どういうものなんだろうか?
思うに、「動きがつながってる」なんてことは実はどっちでもよくて「(人物の)気持ちがつながってる」ことの方が大事。
これがないと、どんだけハデなアクションやっても「ふーん・・・」でしょ、やっぱ。

---2012年6月21日---
去年の今ごろは8月のインに向けて、俳優部みんな連日アクションの練習してた。
で、佐藤健くんが稽古中に手をケガしてしまって、甲がプクーッて腫れてるの。
本人は大丈夫とは言ってたけど、終了後事務所から電話がかかって来た! 以下つづく。。。

あっちゃ〜、けっこう怒ってんだろうな〜と思ってよくよく聞いてみたら、
「健が練習量が足りないと言ってるので、次回からもう少し長目にやってもらえますか?」だと。
ケガした直後だよ!どんだけ好感度あげんねん!て思った。